この記事の要点
内見は、物件を見せるだけの場ではありません。準備と当日の対応で、お客様からの信頼が変わります。 特に審査面で不安があるお客様の場合、内見時の印象や事前の情報共有によって、貸主・管理会社に前向きに対応してもらいやすくなることがあります。 お客様側への気遣いはもちろんですが、貸主・管理会社側への気遣いも欠かせません。
「内見で何を話せばいいですか」という相談を受けることがあります。
私は2015年から不動産仲介に携わり、オフィス専門の仲介会社で事務所・店舗の仲介を数多く経験してきました。 現在は独立し、これから事務所・店舗仲介を扱う方への伴走支援を行っています。 これまでの経歴は プロフィール にまとめています。
物件提案のやり方は 事務所仲介の物件提案で気をつけたいこと|案内につながらない本当の理由 で書きましたが、この記事では、その先の内見当日にどう動くかを書きます。
この記事で紹介すること
- 事務所仲介の内見前に準備すること
- 内見当日にお客様から信頼を得る対応
- 審査に不安があるお客様を案内するときの貸主・管理会社対応
- 事務所の内見で何を話せばいいか
事務所仲介の内見前に準備すること
内見のルートは、主に2つの決め方があります。一番決めたい物件を最初に案内する方法と、最後に案内する方法です。
私は最後に持ってくることが多く、そのほうが他の物件と比較しながら、本命の物件を見てもらいやすいと感じています。
持ち物も、当日の印象を左右します。物件資料はお客様の人数分、メジャー、折りたたみ傘、タクシーをすぐ呼べるアプリなど、移動と案内がスムーズに進む準備をしておきます。
待ち合わせ場所には10分前に到着するようにしています。管理会社の担当者も、たいてい同じくらい前に着いています。
内見当日にお客様から信頼を得る対応
管理会社との名刺交換は、お客様と待ち合わせる前に済ませておくようにしています。お客様の目の前で名刺交換をすると、「この会社とは初めての取引なのか」と思われることがあるためです。
案内中は、お客様がどこに注目しているか、何を質問しているかをよく見ています。1件目で管理会社に質問した内容は、2件目、3件目でも気になっていることが多いので、次からはこちらから先回りして管理会社に確認するようにしています。
1件見終わるごとに、良かった点と気になった点を聞くようにしています。すべての物件を見終わってからまとめて聞くのではなく、その場の反応を残しておくと、後の提案にも活かせます。
多少時間が押しても、お客様を急かさないことを意識しています。
審査に不安があるお客様を案内するときの貸主・管理会社対応
内見は、お客様だけを見る時間ではありません。貸主・管理会社との関係を作る時間でもあります。ただ、こちらへの気遣いを軽視している仲介の方が意外と多いと感じています。
特に意識しているのが、お客様の審査が少し厳しくなりそうな案件です。
こうした案件では、内見の時点で管理会社や貸主に、お客様の状況をあらかじめ伝えておきます。管理会社が判断しやすい材料を先に渡しておくイメージです。内見時のお客様の印象が良ければ、追加資料の相談や保証会社の調整など、前向きに対応してもらいやすくなることがあります。
反対に、何も伝えないまま申込みの段階で審査的に厳しい書類をそのまま出すと、その場でマイナスに受け取られてしまいます。結果として、審査が厳しめになったり、希望していた保証会社に変更できなかったりすることもあります。
私が伴走支援で教えているのも、こうした貸主・管理会社への小さな気遣いです。
事務所の内見で何を話せばいいか
「内見で何を話せばいいか分からない」という相談は、よく受けます。
ここで重要なのは、事前にお客様の会社を調べておくことです。
事業内容、直近のニュース、採用状況、拠点の展開、会社としての成長の状況など、ネットで分かる範囲だけでも調べておくと、対面での会話の幅が広がります。
移動中に見えるビルの再開発予定など、街の不動産情報を話せるようにしておくのも効果的です。詳しい担当者だと感じてもらえると、その後の相談もしやすくなります。
事務所仲介の内見についてよくある質問
内見当日、お客様と何を話せばいいですか?
事前にお客様の会社を調べておくことです。事業内容や直近のニュース、採用状況、拠点の展開など、ネットで分かる範囲を調べておくと、対面での会話の幅が広がります。
管理会社との名刺交換は、お客様の前でしてもいいですか?
事前に済ませておくほうがおすすめです。お客様の目の前で名刺交換をすると、初めての取引だと思われることがあります。
お客様の審査が厳しそうな場合、内見でどう対応すればいいですか?
内見時に良い印象を残したうえで、事前に貸主や管理会社へ状況を伝えておきます。管理会社が判断しやすい材料を先に渡しておくイメージです。申込みの段階でいきなり書類だけ出すより、追加資料の相談や保証会社の調整など、前向きに対応してもらいやすくなることがあります。
内見のルートは、どう決めればいいですか?
一番決めたい物件を最初に見せるか、最後に見せるかの2パターンがあります。私は最後に持ってくることが多く、他の物件と比較しながら本命を見てもらいやすいと感じています。
内見中、お客様を急かしてしまいそうなときは?
1件見終わるごとに、良かった点と気になった点を聞くようにしています。最後にまとめて聞くのではなく、その場の反応を残しておくと後の提案にも活かせます。多少時間が押しても、急かさないようにしています。
内見は、お客様にも貸主にも信頼される機会
内見は、物件を見せるだけの場ではありません。準備と当日の小さな気配りが、お客様からの信頼につながります。
そして、お客様側への気遣いと同じくらい、貸主・管理会社側への気遣いも大切です。特に審査が絡む案件では、この気遣いが後々の結果を左右します。
内見を「案内する時間」ではなく「信頼関係を築く時間」として使えるかどうかで、その先の展開が変わってきます。
内見での対応に迷っている方へ
「内見で何を話せばいいか分からない」 「貸主や管理会社への対応に自信がない」 という方は、現在の状況をお聞かせください。 初回のご相談は無料です。

